主演 渡辺 謙 × 脚本 ジェームス三木
天正7(1579)年11月、三春の城主・田村清顕(きよあき)の息女・愛(めご)姫(後藤久美子)が藤次郎(嶋英二)のもとに嫁いできた。藤次郎は数え年13歳、愛姫は11歳。愛姫の守り役となった喜多(竹下景子)は、愛姫を伊達家の水になじませようと心を砕くが、田村家から同行した侍女が、喜多が姫へ関わるのを拒み続ける。藤次郎は、愛姫に「母上は、強いことをおっしゃることもあるが、心根はやさしい方じゃ」と諭す。
天正4(1576)年、梵天丸(藤間遼太)の弟・竺丸(じくまる)が誕生。お東の方(岩下志麻)は、輝宗(北大路欣也)に竺丸を自分の乳で育てたいと言い、ちょう愛する。天正5(1577)年、梵天丸の元服の儀が執り行われ、名を「藤次郎政宗」と改める。政宗は、母から水晶の数珠を贈られ、数珠を母だと思い、大切にすることを誓うのだった。これを期に、虎哉宗乙(大滝秀治)は、政宗に今までより一層厳しい教えを施し始める
梵天丸(ぼんてんまる・藤間遼太)は、名僧・虎哉宗乙(こさいそういつ・大滝秀治)の元で厳しく育てられていた。天正2(1574)年、最上家で内乱が起こり、お東の方(岩下志麻)は身内の争いに心を痛めていた。一方、伊達輝宗(北大路欣也)は、勢力を広げる織田信長に友好関係を求め、布施定時(萩原流行)を遣わして名馬や鷹(たか)を贈っていた。この頃、伊達家では喜多(竹下景子)を輝宗の側室にしようという動きが…。
伊達輝宗(北大路欣也)は、名僧・虎哉宗乙(こさいそういつ・大滝秀治)を梵天丸(ぼんてんまる)の学問の師として招く。ある日、梵天丸は養育係の喜多(竹下景子)と訪れた寺で「不動明王はなぜ怖い顔をしているのか」と尋ねる。虎哉は、不動明王は外見と異なり、慈悲深い、やさしい仏であると話す。それを聞いた梵天丸は「梵天丸もかくありたい。人の上に立つ者は、不動明王のようでなくてはならぬ」と肝に銘じるのだった
梵天丸もかくありたい!「独眼竜政宗」をリマスターしてBSプレミアム4Kで再放送。その魅力を1分で紹介します。
永禄8(1565)年、伊達家の当主・輝宗(北大路欣也)のもとに、伊達家とならぶ奥羽の名門であり、伊達の宿敵ともいえる山形の最上家から義姫(岩下志麻)が、政略結婚で嫁いできた。永禄10(1567)年、輝宗に嫡男が誕生し、「梵天丸(ぼんてんまる)」と命名される。梵天丸は、5歳のとき、重い病にかかり、危篤状態におちいるが、命だけはとりとめた。しかし、この病が原因で梵天丸は、右眼を失明してしまう。