100分de名著

誰もが一度は読みたいと思いながら、なかなか手に取ることができない古今東西の「名著」を、25分×4回=100分で読み解く番組です

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林芙美子“放浪記” (4)「女流文学」を解き放つ

初回放送日:2023年7月24日

戦後も意欲的に執筆活動を続ける林芙美子。「晩菊」「浮雲」は名文で名高い。その一方で、若手には負けないとばかりにエッセイ、食レポなどを引き受け続ける。 後半生、プライベートでも型破りで奔放な私生活を送る芙美子。誰もが一目を置く有名作家になっても「成熟」という言葉は芙美子には全く似合わなかった。体の不調をおして「食べ歩き」取材を二軒はしごした夜に心臓発作で亡くなる芙美子。彼女は最期の最期まで「わきまえない」生き方を貫いた。第四回は、「女流文学」という枠にはまることなく、自分を貫き通した痛快な作家人生を振り返る。