“古今和歌集” (2)恋こそわが人生
初回放送日:2023年11月13日
「命やはなにぞはつゆのあだ物を逢ふにしかへば惜しからなくに」。命が一体なんだというのだ、露のように儚いものではないか…こんな心の叫びも「古今集」ではよまれる。 恋についての強烈な情念を詠んだ歌も数多い「古今和歌集。渡辺泰明さんによれば、「恋」と「恋愛」は異なる。「恋愛」は男女二人いれば完結するが「恋」はもっと大きな世界をもっている。「恋ひ」とは「乞ひ」であり全身で求め願うもの。時に社会すら動かすこともある。第二回は、「恋」を詠んだ和歌にスポットを当て、平安時代の恋がどのようなものか、またどのような社会的な意味を持っていたのかに迫っていく。