2025年度前期 連続テレビ小説『あんぱん』 ヒロインは今田美桜さんに決定!


戦後80年を迎える2025年。第112作目の連続テレビ小説は、『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと小松 暢(こまつ・のぶ)の夫婦をモデルに、生きる意味も失っていた苦悩の日々と、それでも夢を忘れなかった二人の人生。何者でもなかった二人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した『アンパンマン』にたどりつくまでを描き、生きる喜びが全身から湧いてくるような愛と勇気の物語です。
 


 

画像:今田美桜さん

◆ヒロイン 朝田のぶ 役 今田美桜さん

今田美桜さんは、3365人にご応募いただいたオーディションからヒロインに決まりました。
 

<プロフィール>
1997年3月5日生まれ。福岡県出身。15年映画『罪の余白』でスクリーンデビューを果たし、18年ドラマ『花のち晴れ 〜花男 Next Season〜』(TBSテレビ)で真矢愛莉役を演じ大きな反響を得た。21年に映画『東京リベンジャーズ』で第45回日本アカデミー賞 新人俳優賞を受賞。22年、ドラマ『悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~』(日本テレビ)でドラマ初主演を果たす。近年の主な出演作に、映画『わたしの幸せな結婚』『東京リベンジャーズ』シリーズ、ドラマ『いちばんすきな花』(フジテレビ)、『トリリオンゲーム』『ラストマンー全盲の捜査官ー』『半沢直樹』(TBSテレビ)、ドラマ『Doctor-X 外科医・大門未知子』(テレビ朝日)など多数。連続テレビ小説への出演は、2021年の『おかえりモネ』以来の二度目となる。
 

<役柄:朝田のぶ(あさだ・のぶ)>
高知で祖父母・両親の愛情をたっぷり受けて育つ。三姉妹の長女。県大会で優勝するほど足が速く、行動力とスピード感にあふれ、人生の荒波をパワフルに乗り越えていくヒロインで、持ち前の男勝りで勝気な性格から「ハチキンおのぶ」「韋駄天(いだてん)おのぶ」とも呼ばれる。ちょっと気が弱くて自信のない柳井 嵩(やない・たかし)と出会って激動の時代を共に生き、どんな時も励まし、けん引し続けた。

※実在の人物である、小松 暢(1918―1993)をモデルとしますが、激動の時代を夫・やなせたかしと生きた波乱万丈の物語として大胆に再構成します。登場人物名や団体名などは一部改称して、フィクションとして描きます。原作はありません。
 


 
◆物語

昭和のはじめごろ、高知の町中をものすごい勢いで走る少女がいました。「ハチキンおのぶ」こと、朝田のぶです。一方、幼いときに父を病気で亡くした柳井 嵩(やない・たかし)は、叔父の家に引き取られ、そこでのぶに出会います。二人を結びつけたのは、一個のあんぱんでした。
戦争の足音が近づくころ、女学校に通っていたのぶは周りと同様に、妄信的な軍国少女になっていました。やがて戦争が始まり、嵩は出征。嵩は弟・千尋(ちひろ)を戦争で亡くし、のぶも最愛の人を亡くしました。女学校を卒業し、のぶは戦争で全ての価値観が変わり、「何が正しいかは自分で見極めなければならない」と新聞社に女性初の記者として就職。戦後、クズ拾いの仕事を辞めた嵩が新聞社に入社してきて、二人は同じ雑誌の担当に。嵩は東京で漫画家を目指したい気持ちがありつつも、生活していけるか不安でした。のぶはそんな嵩に「あなたも後から来なさいよ。先に東京に行って待っているわ」と告げ、新聞社を辞め上京。のぶを追いかけ上京した嵩と、六畳一間のオンボロアパートでの生活が始まります。お風呂はなくトイレは共同。天井には穴があき、雨の日は傘をさして入らなければいけないが、晴れた夜には星が見える。そんな暮らしをおもしろがり、「どんな環境でも楽しめるこの人と一緒にいたい」と二人は結婚。『手のひらを太陽に』『アンパンマン』が世に出るのは、まだまだ先のことです──。
 


 
◆ヒロイン発表にあたって

作者 中園ミホ

ヒロインオーディションは実にすばらしい女優さんたちの競合となり、その中からたった一人を選ばなければならない私たちにとっても真剣勝負でした。
今田美桜さんの最終オーディションに立ち会ったスタッフの何人かは涙を流していました。強く、あたたかく、瑞々(みずみず)しい演技に私も心をつかまれました。やなせたかしさんが生涯のパートナーとして選んだ暢さんは、きっとこういう女性だったに違いないと思わせてくれたのです。
暢さんは『アンパンマン』に登場するドキンちゃんのモデルといわれています。そういえば、好奇心に輝く大きな目のドキンちゃんは、美桜さんにそっくりです。
 

<プロフィール>
東京生まれ。日本大学芸術学部卒業後、広告代理店勤務、コピーライター、占い師の職業を経て、88年にテレビドラマ『ニュータウン仮分署』で脚本家としてデビュー。
徹底した取材を通じてのリアルな人物描写には定評があり、特に女性の本音に迫るセリフは多くの視聴者から共感を得ている。2007年に『ハケンの品格』が放送文化基金賞と橋田賞を、13年には『はつ恋』『Doctor-X 外科医・大門未知子』で向田邦子賞と橋田賞を受賞。
そのほかの執筆作に『For You』『Age,35 恋しくて』『やまとなでしこ』『anego』『下流の宴』『トットてれび』、連続テレビ小説『花子とアン』、大河ドラマ『西郷どん』、『七人の秘書』『ザ・トラベルナース』など多数。
 

制作統括・倉崎 憲 チーフ・プロデューサー

まずは今回ヒロインオーディションに応募して下さった3365人の皆様に感謝申し上げます。
書類選考では一人一人の言葉の数々に、ビデオ選考ではとあるたった一言に、グループ選考や最終カメラテストでは想(おも)いがのった芝居に、心が震えて思わず涙が出てくることもありました。
3365人の、3365通りのそれぞれの想いをぶつけていただき、我々もとにかく全身全霊でオーディションに向き合わせていただきました。
そんななか、最も心がぐらんぐらんに揺さぶられたのが、今田美桜さんでした。
セリフ一つ一つへの的確な解釈、毎朝観(み)たいと思わせてくれる凛(りん)とした佇(たたず)まいと、周りを元気にさせる笑顔。嵩をぐいぐいと引っ張っていくヒロイン・朝田のぶを演じている今田さんが想像でき、撮影だけで約一年に及ぶ長期戦を一緒に走り続けたいと心から思えました。ご本人には直接ヒロイン決定をお伝えさせていただいたのですが、その時の今田さんの表情は一生忘れません。
そして、やなせたかしさんをモデルにした柳井 嵩役の発表、『あんぱん』の放送も今から楽しみにお待ちいただければ幸いです。
 


 
2025年度前期
連続テレビ小説『あんぱん』

【放送予定】2025年春

【作】中園ミホ

【スタッフ】
制作統括:倉崎憲
プロデューサー:中村周祐、舩田遼介、川口俊介
演出:柳川 強、橋爪紳一朗、野口雄大 ほか

連続テレビ小説「あんぱん」そのほかのリリース情報はこちら
 



▼NHKの最新情報、注目番組をご紹介