大谷翔平語録2023 ~後半~

今年も投打の二刀流で大活躍の大谷翔平選手。その大谷選手は何を語ったのか。優勝に沸いたWBC開幕直前の3月8日から順に、長いシーズンを通して大谷選手のことばを"大谷語録2023"として、このページで展開していきます。(日付は日本時間/最新のことばが上に来ます)

(※2023年12月10日スポーツオンライン掲載)


12/10 "最高の選手になれるよう全力尽くす"


FAがついに決着し、大谷翔平選手のドジャース入りが決まった。

10年契約、当時のレートで1000億円を超えるプロスポーツ史上最高額での移籍が発表された後の大谷翔平選手のことばだ。

自身のインスタグラムにドジャースの球団ロゴの画像を投稿。「決断に至るまで長く時間がかかったことをおわびします。次のチームにドジャースを選ぶことにしました」とコメントした。

そしてエンジェルスの球団やチームメート、ファンに対して感謝の気持ちを述べた後、ドジャースファンに向けて「常に最善を尽くし、自分自身が最高の選手になれるよう全力を尽くし続けることを約束します。野球人生最後の日までドジャースのためだけでなく野球界のために努力し続けたいと思う」と投稿し、強い決意を示しました。

ーー 以下、投稿したコメント全文(和訳) ーー

世界中の野球ファンのみなさま、決断に至るまで長く時間がかかったことをお詫びします。次のチームにドジャースを選ぶことにしました。

まずはじめに、これまでの6年間私を支えてくれたエンジェルズのみなさまと、応援してくれたファンの方々、交渉に関わった各球団の方々に感謝します。特にエンジェルスファンの方々はいい時も悪いときも私を支えてくれて、その応援は私の心の支えでした。エンジェルスで過ごした6年間は私の心の中に残り続けます。

そしてすべてのドジャースファンの方々、常にチームのために最善を尽くし、最高の状態でいられるように全力を尽くすことを誓います。現役生活最後の日まで、ドジャースのためだけではなく野球界全体のためにまい進したいと思っています。

文章では伝えきれないこともあるので、後日、記者会見で詳しいことをお話します。どうもありがとうございます。

ーー  

10/2 MLBシーズン終了 44HRでタイトル獲得


「大リーグでこれまで活躍された偉大な日本選手たちのことを考えると、大変恐縮であり光栄なことです。この目標を達成するのに協力してくれたチームメート、コーチングスタッフ、ファンに感謝します」

 アメリカンリーグはレギュラーシーズンの全日程が終了し個人タイトルが確定。大谷翔平選手はホームラン44本で日本選手初のホームラン王のタイトルを獲得した。 

この日、ベンチで試合を見守った大谷選手は、タイトルが確定したあと、球団を通じて冒頭の短いコメントを発表した。

<今シーズンの成績のまとめはこちら...>

大谷選手は、けがのため9月3日のアスレティックス戦以降欠場するなど、今シーズンは135試合の出場だったが、6月と7月にあわせてホームラン24本と驚異的なペースでホームランを量産した。日本選手が大リーグでホームラン王を獲得するのは初めてで、アジア出身の選手としても大リーグ史上初の快挙だ。 

現地6月30日に打った150m超の特大HR

大谷選手は今シーズン限りでエンジェルスとの契約が終了し、ワールドシリーズ終了後には初めてのFA=フリーエージェントとなる予定で、大リーグ7年目となる来シーズンを移籍した新天地で迎えるのか、それともエンジェルスに残留するのか、その決断に日本のみならず全米の関心が集まる。

<全ホームランをまとめました>

 

 

<レジェンドから"別の惑星から来た人">

大リーグで通算511本のホームランを打ち、2012年には三冠王に輝いたタイガースのカブレーラ選手(今季限りで引退)は、大谷選手の活躍を「彼は別の惑星から来た人。信じられないものだったし、最高だった」とユーモアを交えて称えました。(写真:2021年 塁上で談笑する2人) 

ーー ミゲル・カブレーラ選手 ーー

(ことしの大谷選手の活躍は)信じられないものだったし、最高だった。彼は別の惑星から来たと思う。日本ではなく、火星出身だ。毎日、彼のプレーを見るのは本当に楽しかった。

Q.今季最も印象に残った場面

(エンジェルスとタイガースのダブルヘッダーで大谷選手が第1試合で完封勝利、第2試合でホームラン2本を打った試合をあげ…)特別なことだった。その後けがをしたが、今シーズン残した数字は信じられないもので、MVPを受賞すると思う。彼を他の選手と比較することはできない。すばらしい才能を持った選手なのでいつか三冠王になるチャンスはあると思うし、彼自身もそれを望んでいると思う。私の意見では最も偉大な選手はイチローで、彼は4000本安打を打った。私は3000本だけだった。でも、もしかしたら大谷が引退する頃には大谷がナンバーワンかもしれない。それには、より多くの試合に出場することが必要だ。

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9/20 手術成功 来季は打者専念 二刀流復活は2025年へ


球団が大谷選手の代理人ネズ・バレロ氏の声明として「右肘の手術を受けた」ことを発表。

エンジェルスは現地19日に大谷選手の代理人を務めるネズ・バレロ氏の声明を発表した。その声明の中で、大谷選手は現地19日の朝、ロサンゼルス市内の病院で右ひじのじん帯を修復する手術を受けたことを明らかにした。

具体的な術式は明らかにしていないが、バレロ氏は声明で「今後を見据えて最終的な判断と術式を決めた。翔平はこの先、何年にもわたって二刀流を続けることを希望した」と説明した。

手術を行ったのは大谷選手が大リーグ1年目の2018年10月に右ひじのじん帯を再建するトミー・ジョン手術を受けた時と同じ医師で、手術を行った医師によるとピッチャーとしては再来年のシーズン、バッターとしては来シーズンの開幕から復帰できる見通しだという。

<大谷選手"1日でも早くグラウンドへ">

 この日、大谷選手は自身のSNSでコメントを発表した。

大谷選手のインスタグラムより

早朝に手術を受け無事成功しました。不本意ながらシーズン途中でチームを離れることになりましたが、残り試合のチームの勝利を祈りつつ、自分自身一日でも早くグラウンドに戻れるように頑張ります。 

~代理人の声明全文~

エンジェルスが発表した、大谷選手の代理人を務めるネズ・バレロ氏の声明の全文です。

翔平はけさ、ロサンゼルスにあるカーラン・ジョーブ整形外科クリニックで手術を受けました。最終的な判断と術式は、今後を見据えて決めたものです。翔平は、この先何年にもわたって二刀流を続けることを希望しました。手術を担当したニール・エルアトラッシュ医師はこう言っています。『翔平と協議を重ねて決めた最終的なプランは、ひじを今後も長く使うために患部を修復し、生体組織を加えて健康なじん帯を強化するというものです。私は完全な回復を期待しています。2024年の開幕には制限無く打てる状態になり、来たる2025年の開幕には二刀流として復帰できると思っています』翔平は今、休んでいて気分も良く、これからの復帰への道のりを楽しみにしています。 

<今シーズンの成績まとめ>

~投打の個人成績一覧(投打とも今季終了)~

<打者編>
打率 .304 本塁打 44 打点 95

<投手編>
勝利 10 防御率 3.14 奪三振 167


9/17 球団が「今季の出場はない」と発表


右脇腹を痛めて打者としての欠場も続いていた大谷翔平選手について、エンジェルスは今シーズンの残りの試合に出場しないと発表した。

大谷選手はけが人リストに入り、投打の二刀流で活躍を続けた今シーズンが終了することになった。


9/12 復帰予定も急きょスタメン外れる


右脇腹を痛めている大谷翔平選手は、この日のマリナーズ戦で2番・指名打者で先発メンバー入りし復帰する予定だった。しかし、およそ1時間後にスタメンから外れることが発表された。

ネビン監督は、大谷選手について「彼はきのうはとても状態がよく、きょうも自信を持って球場に入った。ウォーミングアップをしてトレーナーのケアを受け、室内のバッティングケージでスイングしたが100%の状態でないと感じたんだと思う。翔平のほうから私の所に来て『きょうはその日じゃない』と言ってきた」と話し、出場を急きょ取りやめた経緯を説明した。

その上で「これが後退だと思う必要はないが、スイングした時にまだ痛みがある。フルスイングができないなら代打での出場もないと思う」と話し、今後については「同じことを言うが復帰はあすかもしれないし、あさってかもしれない。彼がプレーしたがっているというのが鍵だ」とこれまでの説明を繰り返した。

シアトルで応援に来ていたファン

大谷選手自身は、今シーズン10勝目を挙げた先月9日のジャイアンツ戦を最後に1か月以上報道陣の取材に応じておらず、損傷した右ひじのじん帯や右脇腹の痛みの状態について選手本人の代わりに監督やゼネラルマネージャー、それに代理人が説明を続ける異例とも言える状況が続いている。

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8/26 GM・監督・トラウト選手が取材に応じる


大谷選手が指名打者で出場したメッツ戦の前、ミナシアンGM、ネビン監督、トラウト選手が取材に応じ、それぞれの立場から大谷選手のことを語った。

ニューヨークで取材を受けるミナシアンGM

ーー ミナシアンGM ーー

「(大谷選手の代理人を含めて話を続けている。)別の医師の意見を聞いていて、今後の計画を立てている段階だ。大谷選手は明らかに特別なシーズンを過ごしていて、彼自身がやめると言うまでバッターとしてのプレーは続けると思う」

Q.今月15日に右腕の疲労で先発登板を回避した際に検査を行ったのか?
「検査はしていない。腕に問題はなく、疲れがあっただけだ。けいれんや脱水症状だった」

マウンドで大谷選手に語りかけるネビン監督(日本時間24日)

ーー ネビン監督 ーー

「選手がけがをする度に何か違うことができなかったのかといつも思うものだ。ただ、翔平に関しては一平やトレーナーと常に話をしてきて痛みも無かったし、翔平自身も『ただの疲れ』と言っていた。人々はいろんな臆測をするがそれらは真実ではない。登板をいったん飛ばした後もブルペンでのピッチングはすばらしかったし、調子もずっと良かった。残念ながらけがをしてしまったが、けがは野球の一部だ」

Q.大谷選手は手術を受けるか?
「それは彼に対する質問だ。時が来たら、彼自身が正しい判断をすると確信している」

トラウト選手(右)ダブルヘッダー第2戦のベンチで

ーー トラウト選手 ーー

「けがの事を聞いたときは打ちのめされた。大谷選手のことを思うと本当に気の毒だし、悲しい。彼にとってはもちろん、チーム、ファン、そして野球界にとっても本当にタフなことだ。長いシーズン、毎日プレーすることは本当に大変なことだ。彼はことし2試合しか休んでいないし、5日おきにピッチングもしていた。あれだけハードに投げれば体への負担は大きい」

Q.大谷選手が二刀流として復帰できると思うか?
「間違いなくできる」

<試合では千賀投手と大リーグで初対戦>

第2打席のツーベースヒット

8/26 対 メッツ 2番・DHで先発出場

 2打数 1安打 3四球 打率は.305に

   第2打席 ライトへツーベース


8/25 遠征先のNYへ 打者では出場継続へ


25日(現地24日)は移動日。右ひじのじん帯に損傷が見つかった大谷翔平選手はチームとともに遠征先のニューヨークへ向かった。

球団によると当面は指名打者として出場するとのこと。

前日の試合後の会見で、ミナシアンGMは大谷選手のバッターでの出場について日々の状態を見て判断する考えを示している。


8/24 緊急降板...右肘じん帯損傷で今季登板なし


(ミナシアンGM)

「検査の結果、右ひじのじん帯に損傷が見られた。今シーズン、ピッチャーとしてはもう登板することはない」

レッズとのダブルヘッダーの1試合目、大谷選手は中13日の間隔をあけ投打の二刀流で出場した。

1回の第1打席、特大の44号先制ツーランホームラン。最高の滑り出しだった。

初球を捉えライトスタンドにホームラン

その興奮が冷めやらぬ2回のマウンド、ここで異変が起きた。

この投球の後、マウンドを降りる

6番バッターに速球を投げこんだ直後、ベンチの方を見てわずかに首を横に振ったしぐさはテレビを通しても伝わってきた。ネビン監督に促されるように、わずか26球でマウンドを降りた。その唐突さと無念の表情は、普段とは違う何かが起きていることを予感させた。

ネビン監督とマウンドで

2試合目はバッターとして出場しツーベースを打ったが、その後、登板日に行われる大谷選手の囲み取材が行われないことが通知され、ミナシアンGMが会見を行った。

ミナシアンGM

そこで語られた「今シーズンは登板なし」という言葉。過去最高といってもいいシーズンを送っていただけに、その衝撃は言葉では言い表せないものがあった。

きょうの時点では、今回の負傷に関する大谷選手の言葉はまだない。ミナシアンGMは今後の起用についてこう語った。

「2018年もひじの損傷がある状態でバッターとして試合に出たが、今後は基本的に出場するかどうかは毎日の様子を見ながらになる。とても残念だし、彼のことを思うと心が苦しい」

今後の出場については明言せず、大谷選手の体の状態について慎重に見極めていく考えだ。


8/10 "可能性がある限り諦めることはない"


「もちろんすごく高いというわけではないと思いますけど、可能性がある限り諦めるということはないです」

投打の二刀流で出場し、チームに勝利をもたらした大谷選手。投手として10勝目を挙げ、2年連続でふた桁勝利、ふた桁ホームラン(現時点で40号)の快挙を成し遂げた。

"投手"編
6回97球 失点1 被安打3 奪三振5 与四球3
10勝目(5敗) 防御率は3.17に

"打者"編
2打数ノーヒット 2四球 打率は.306に

チームは7連敗のあと、これで2連勝。きょうのことばは、プレーオフ進出の可能性を問われた時の答えだ。決してあきらめない。大谷選手の力強い言葉が印象的だった。

<試合後の取材の一問一答>

Q.きょうの登板振り返って。6回は少しイライラしていたように見えたが。
A.終始自分の状態というか、そこにあまり納得いってなかったかなと思います。

Q.6回にマウンドからすべって、監督やトレーナーがマウンドに集まる場面があったが。
A.まあ何か問題があったかどうか確認と、息を整える時間とっていう感じですかね。

Q.打線の援護もあり、久しぶりのカード勝ち越しを決めた。

A.まあ(大谷選手自身が敬遠で)歩かされた後のプレッシャーのかかる打席で、しっかりと後続(のバッター)で点を取れたというのはすごく頼もしいですし。2連勝できたというのも、遠征に行く前に大きいことだと思うので。またあさってですかね、切り替えて頑張りたいと思います。

Q.大リーグ移籍の際にジャイアンツとも交渉し最終候補に残っていたと思うが、その理由について。また、当時ナショナルリーグにも指名打者制が導入されていたら、ジャイアンツに入団した可能性もあったのか?
A.現時点で過去のことをコメントすることはないので。きょうまず勝ったということと、切り替えてあさって頑張りたいなということだけですね。

Q.大リーグ史上初めてシーズン10勝とホームラン40本を達成した。

A.特にまあ勝ち星は。自分も打席に立ちますけど、援護がないとつかないところではあるので。自分1人のところではないですし。そういう意味ではきょうの勝ちも大きいと思いますし。もっともっとことし中に積み上げられるように頑張りたいと思ってます。

Q.現時点で、エンジェルスのプレーオフ進出の可能性はどれくらいだと思うか。
A.どれぐらい…。んー、どうなんですかね。もちろんすごく高いというわけではないと思いますけど、可能性がある限り諦めるということはないですし。みんな1試合1試合頑張っているので。今のところ2連勝してますし。これから連勝を伸ばしていければおのずと高まっていくんじゃないかなと思います。

Q.疲労はどれくらいたまっているか。きょうの登板に影響はあったか。
A.まあ疲労はみんなピークくらいじゃないかと思うので。(16)連戦の最後というのもありますし。またあした休みを挟んでどうなる、どんな感じなのかなっていうのを確認しながら。もちろん休みが必要なら休むことも、もちろん仕事として大事かなと思います。

Q.本調子でない中で、1失点(自責点は0)で10勝目を挙げたことは。

A.なんとか6回まで投げたっていうような感じではあるので。まあ内容的にはそこまで良くなかったかなと思いますし。その中で勝ったというのは結果オーライというか、まあ良かったところかなと思います。

Q.2年連続でのふた桁勝利は。
A.まあさっきも言いましたけど打線の兼ね合いだったりとか、自分が打つ打たないもありますし。あまり投手としての、何て言うんですかね、評価のメインではないと思うので。あまり気にしすぎることなくやりたいなとは思ってます。

Q.きょうはピッチコムが故障していたのか?サインを出したり出さなかったりしていたが。
A.いや、してはないですね。まあ、任すところと。自分でいくところと。キャッチャーの意見も聞きながら。それを遠隔でやってるという感じですかね。

Q.フォアボールで出塁し、後続のライトフライで二塁にタッチアップした場面。体の状態を考えると、ちゅうちょすることはなかった?

A.いやもう、行けるか行けないかの、そういうちゅうちょはありましたけど。基本的には、飛距離と(守備の選手の捕球)姿勢と、自分の足と。まあ兼ね合いで行ける時は全部もちろんいくというのは、それはもうどのランナーも一緒だと思います。どのシチュエーションでも、特にまだゲームが決まっていない点差の中でスコアリングポジションに行くか行かないかという違いは大きいかなと思います。

Q.母校の岩手・花巻東高校の甲子園での勝利と佐々木麟太郎選手について。
A.いやもう頑張って欲しいなという、フフフ(笑)何回もある大会ではないので、最後の大会だと思いますし、悔いの無いように。うちの高校だけじゃなくて、どの高校も。勝ち上がっている高校は悔いの無いように頑張ってほしいなと思います。


8/4 "休むような試合はもうない"


「みんな、いっぱい、いっぱいの状態でプレーしています。休むような試合は、もう本当にないと思うので、できるなら1試合1試合、全部出たいなと」

4回を投げ終えベンチに下がる大谷選手

中6日で迎えた今シーズン21回目の投打の二刀流での出場。10勝目がかかった試合だったが、右手(中指)がけいれんした(つった)影響で4回を終えてマウンドを降りた。相次ぐ、けいれんの症状に休む考えはないか問われたときの答えだ。

この日の成績は…

"投手"編
 4回59球 無失点
 被安打3 与四球1 奪三振4 防御率3.32に
 ※右手と指のけいれんで5回のマウンドに上がらず

"打者"編
 2打数 2安打(40号HR) 1打点 1盗塁 2四球
 打率は.310に ※2年ぶり2回目の40号到達
  第1打席 ライトへヒット
  第2打席 フォアボール
  第3打席 申告敬遠 その後盗塁
  第4打席 ライトへ40号ソロホームラン

8回 40号ホームラン

この試合、マウンドを降りても指名打者で出場を続け、8回の第4打席では40号ソロホームランを打った。試合には敗れたが、大谷選手にとって大事な打席、登板が続く。

<試合後の取材の一問一答>

Q.打者で出場を続けた理由は?
A.中(室内)で振ってみて、決めました。

Q.最近、指の問題が多いが今回のけいれんは現時点でどれくらい心配なものか。

A.指というよりは、最近よくつっているので。きょうも、もう1イニング、2イニングを様子見ながら行こうと思えば、もしかしたら行けたかもわからないですけど。チームにとって大事な試合ですし、0-0の1点を争うようなゲームだったので。投げる選択の方が迷惑がかかるんじゃないかなという判断ですかね。

Q.次の登板を飛ばす考えは?
A.それはチーム状況というか、僕が決めることではもちろんないので。今まで通りのスケジュールでいくように努めたいですし。そこはこれからのチームの状況にもよるとは思うので監督の判断かなと思います。

Q.けいれんは指全体に起こったのか。それとも特定の箇所なのか。指以外につった所はあるか。
A.中指ですね。よくピッチャーがつる箇所ですね。

Q.きょうの負けはチームにとってどれほど痛いものか。

9回逆転を許しベンチで厳しい表情

A.もちろん100球近く投げて、なるべくブルペンの負担を減らしたい試合ではありました。結果的に最後、逆転されて負けているので。もう終わったことは切り替えるしかないですし、あしたに向けてまた切り替えたいと思います。

Q.シーズン前に短期決戦のWBCを戦ったが、プレーオフを争う今の状況も短期決戦ではないにしろ同じようなヒリヒリした感じで臨んでいるのか。
A.そうですね、まだまだ十分狙えるポジションですし、本当に1試合1試合がそういうゲームに匹敵するくらい大事な試合だと思います。さっきも言いましたけど、終わったことは切り替えて、あしたまた頑張りたいなと思います。

Q.指も含めてつっている場所が多いが、少し休みをとった方がいいという考えは?

A.まあもちろん相談して決めることではありますけど。みんな、いっぱい、いっぱいの状態でプレーしています。休むような試合は、もう本当にないと思うので、できるなら1試合1試合、全部出たいなということだと思います。

Q.マウンドを降りた後、どんな気持ちの切り替えで打席に入っていたのか。

申告敬遠の後に盗塁を決める

A.いやもう追加点を取ることですね。2対1の状況だったので、3対1になるかどうかは大きな違いですし。必ずしもホームランではなくても良いと思いますけど。まあフォアボールなり、プラスになる打席をしたいなと思っていました。

Q.バッティングへの影響はなかった?
A.ないという判断で出たので。もちろん迷惑のかかるような状況だったら出ないですし、出た方がチームが勝つ確率が高いんじゃないかなという判断ですね。

Q.指の異変を感じたタイミングはいつ?
A.4回の表ですかね。投球練習ですかね。

Q.試合前は全然問題なかった?

試合前に登板に向けた調整をする大谷選手

A.全然、良かったですね。むしろ調子良かったと思うので。出力も高かったですし。そのせいと言ったらなんですけど、こういう形になっているかなとは思うので。1試合1試合、1イニング1イニング0で抑えたいなと思う気持ちでいっていますし。その結果長いイニングが投げられないのは計算ミスなところはあります。でもそういう余裕はちょっとなかったかなと思います。

Q.つること自体は3回目だが、原因はどう考えている?
A.いちばんは疲労じゃないかなとは思いますね。それはもう単純に。まあ連戦というのもありますし、移動が含まれているところもあるとは思いますけど。できる限りの体調管理はしてはいるので。その中で出られるという判断ではあったので、結果的にこういう形になってしまって申し訳ないなという感じかなと思います。

Q.ピッチング中に指のけいれんは今までも経験はあるのか?
A.まあ、指と。そうですね。軸足はよくなる箇所じゃないかなとは思うので。そうですね、そういうポイントというか、箇所ではあるのかなと思います。

Q.疲労がある中で、ホームランのペースが2021年を超えていることについては手応えがあるか。

A.そうですね、まあホームランに限らず、まずはしっかりした打席。あまりムキにならずにというか。きょうもコーナーのボールに対してしっかり反応しながら見送れているので。いつでも打つ準備をしながら、入った時にしっかり自分のスイングができる準備をしたいなと思っています。

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7/28 "最後までこのチームで、ことしプレーオフ その先を目指す"


「最後までこのチームでしっかり、ことし、まずプレーオフを目指して、またその先を目指して頑張りたいなと思います」

きょうの言葉は、トレード期限を目前にチーム残留の方向となり、チームへの見方を聞かれた質問への答えだ。

この日のタイガースとのダブルヘッダーは、大谷選手にとっても、大リーグにとっても特筆すべき大活躍の一日となった。
<1試合目>2番・投手兼DHで先発出場 大リーグで自身初の完封勝利で9勝目

8回を抑えてキャッチャーとタッチ

"投手"編
 9回111球 被安打1 四球3 奪三振8 失点0
 通算9勝5敗 防御率3.43 奪三振156

"打者"編
 5打数ノーヒット 打率は.296に

<2試合目>2番・DHで先発出場 2打席連続ホームラン

2番・DHで先発出場
 3打数 2安打(37&38号HR) 3打点 打率は.298に
  第2打席 レフトへ37号ツーランホームラン
  第3打席 センターへ38号ソロホームラン

この打席で腰あたりを気にする素振りを見せる。

第4打席に代打を送られ交代。球団によると「交代の理由は筋肉のけいれんによるもの」だという。

<試合後の取材の一問一答>

大谷選手は第1試合の直後に額から流れる大粒の汗をぬぐいながら取材に応じた(試合後、移動のため登板直後に取材対応)。

<初完封について>
Q.大リーグ初完投、初完封。今どんな気持ちか。
A.ダブルヘッダーの1戦目だったので、チーム的にも良かったかなと。個人的にももちろん良かったです。

Q.ここ最近の登板では結果が出てなかった中で、きょうは何が違ったのか?

A.まあ指の状態も良かったですし、投げ心地も動き方もしっくりは来ていたと思います。1試合これがあったからといって、次また抑えられるということもないと思いますし、これをまず継続できるように。ここからがもっと大事になってくると思うので、しっかりとまた切り替えて頑張りたいと思います。

Q.序盤からストレートで押していたが、きょうはストレートの出来が良かった?
A.ストレート…。そうですね、ストレートも良かったですし。序盤がまずコマンド(制球)が良かったかなとは思うので、リズムに乗りやすかったのかなとは思います。守備ももちろん、ゲッツー(ダブルプレー)取れるかわからない打球をしっかり取ってもらって、球数も抑えられて良かったかなと思います。

Q.日本ハム時代の2017年以来、6年ぶりの完封だと思うが9回のマウンドは疲れた?

A.そうですね、あんまり何も考えずに1人1人いきたいなと思っていたので。結果的に最後まで投げられて良かったなと思います。

<チーム残留が確定したことについて>
Q.きのうの補強もあってほぼ残留が確定したが、安心したか?

A.そうですね、まあ残る…。残るというか、まあ。普通にこのエンジェルスで最後までプレーするつもりで今までやってきましたし。ただ、まわりの声も含めて気持ちもすっきり臨めたので。これからプレーオフ目指して、頑張りたいと思います。

Q.ことしエンジェルスは何が何でも勝とうという姿勢を見せているが、球団の姿勢をどう見ているか。
A.ずっと、もちろん売り手側の状況だったので、ことしまで。こういう経験も初めてですし。新しく来た選手とまずしっかりコミュニケーション取りながら、もっともっといいチームになれるように頑張りたいと思います。

Q.トレードでの補強もあったが、改めて球団に感謝する気持ちもあるか。
A.トレードも含めて?

Q.いろんな状況を含めて。
A.そうですね、まあGMはGMで去年、仕事をしただけだと思うので。チーム状況がもちろん良くない中で、ベストを尽くすために、本意ではなかったかもしれないですけど、放出という形を取らざるを得なかったということだと思います。去年は去年で、やっぱりみんな頑張ってはいましたけど、勝てなかったというだけなので。その時その時で、個人個人が自分たちの仕事をするっていうことかなと思います。

Q.実績のあるジオリト投手も加わって、きのうときょうでチームの雰囲気はどう変わったと感じるか。
A.きのうときょうの違いですか?まあここ最近は、勝ってるのもあっていい雰囲気だなと思います。こうやって買い手側にまわることによって戦力的にももちろん強化されますし。やる気というか、士気というか、そういったものも高くなると思うので、ここからがやっぱり大事かなと思います。

Q.2人の獲得の話はいつ、誰から聞いたのか?
A.誰のですか?ジオリトですか?ロペス?

Q.例えばGMから?
A.きのうの夜ですね。GMなんて聞いてないです。普通に一平さんから。サイト、公式サイトからっていう感じですかね。

Q.最初のリアクションは?
A.もちろんすばらしい2人の投手なので、心強いですし。いるといないでは全く違うと思うので心強いなと思います。

Q.今まで自身のトレードに関する話題を「気にしないように」と繰り返し話していたが、それでも目に入ってくると思う。自分の中で携帯を見ないようにするとか、テレビを見ないようにとか、何か意識していたことはあるか?
A.いや…特にはないですね。まあ普通のことじゃないかなとは思うので。去年もまあ似たようなことありましたし。この時期は、誰しもそういう対象の選手は、そういう感じじゃないかと思います。

Q.今後、長期的な意味でエンジェルスを見る目が変わるか?

A.まあシーズン中はシーズン中なので、あんまりそういうことは気にしないようにというか。まず1試合1試合頑張りたいなと思ってますし。ここまでプレーしてきたチームなので、もちろんファンの人を含めてもちろん大好きですし。まあ最後までこのチームでしっかり、ことし、まずプレーオフを目指して、またその先を目指して頑張りたいなと思います。

<ミナシアンGM 大谷選手のトレードを否定>

エンジェルスのミナシアンGMが試合前に取材に応じ大谷翔平選手について「今後もチームにいてほしい選手だ」と話し、改めてトレードでの放出を否定するとともに、来シーズン以降の残留を希望した。またトラウト選手も取材応じ、大谷選手について語りました。

ーー ミナシアンGM ーー
Q.トレードで投手陣補強について
翔平は特別な選手で、すごいシーズンを送っている。チームも勝つチャンスがある。だから、チームをより良くしようと思った。

Q.大谷選手について
翔平に直接『君をトレードしないよ』と言ったことはないが、これまでも私は会見の場などで彼はどこにも行かないと言ってきた。みなさんが信じたかどうかはわからないが、何度も言っているようにわれわれは彼を愛している。今後もチームにいてほしい選手だ。

Q.さらなる補強について
可能ならプッシュし続け、さらに選手を加えたい。

ーー トラウト選手 ーー
Q.大谷選手がトレードされないという報道について
ビッグニュースだ。翔平に関するあらゆる臆測があったが、自分は彼はどこにも行かないと思っていた。良かったし、興奮した。

Q.大谷選手に残ってもらうように話をしたか?
そういう話はまったくしていないが、この夏のトレードで選手を獲得したことでフロントオフィスから勝ちたいという明確なメッセージが送られたと思う。僕たちはみな彼に戻ってきてほしいと思っているけど、FAは彼の決断だ。年末にははっきりするので、どうなるか見守ろう。


7/22 "今できることをまずやりたい"


「今現在ここに所属してますし、まだ全然(プレーオフに)いける位置にいると思っているので。まあ、トレードに関してはあまり気にしないようにというか、今できることをまずやりたいなと思います」

トレード期限は日本時間の8月2日朝7時。全米で、最もその動向が注目されている選手といってもいいのが大谷選手だ。この試合で8勝目を挙げたが、試合後の取材では、トレードの可能性についての質問が相次いだ。その答えが上の言葉だ。

この日の成績は…
対 パイレーツ 2番・投手兼DHで先発出場。

”投手”編
 6回1/3 87球 被安打6 与四死球2 失点5
 勝ち投手で8勝目(5敗) 防御率は3.71に

”打者”編
 1打数ノーヒット 3四球 打率は.305に
  第1打席 フォアボール
  第2打席 フォアボール
  第3打席 空振り三振 振り逃げ
  第4打席 フォアボール

<試合後の取材の一問一答>

Q.投球内容について

A.まあ良くはなかったですね、結果からしても。まあ投げている感じは、指先含めそんなに悪くなかったですけど。やっぱり結果がすべてかなと。

Q.マメや爪は問題なかった?
A.きょうは比較的よかったですかね、はい。

Q.ホームラン4本打たれたが、ロケーションの問題なのか?

4回 先制のホームランを許す

A.どうですかね。(相手が)絞ってる球種に対して、そのカウントで甘い球をしっかり打たれているという印象かなと思います。

Q.まわりはトレードだと騒いでいるが、もしかしてこれがエンジェルスとして最後の登板になるかなと頭をよぎったりしたか?
A.フフ…(笑)それはないですかね(笑)まあ、今現在ここに所属してますし。まだ全然(プレーオフに)いける位置にいると思っているので。まあ、トレードに関してはあまり気にしないようにというか、今できることをまずやりたいなと思います。

Q.エンジェルスと再契約したいという考えはあるか?話し合いはしているか?
A.今現在ということですか?

Q.来年以降、残留する可能性はあるか?
A.そういう席は全然設けてないというか。シーズンはシーズンでもちろん集中したいという意思はもう変わっていないので。シーズン中もそういった話はしてないですし。今チームとしてもいい状態だとは思うので、この流れを引き続きいけるように。個人としてはそんなに、そこは気にしていないかなと思います。

Q.球団から「トレードしないよ」という話はされてないのか。
A.いや、何も話してないですね。(GMの)ペリーともそんなに今現在、クラブハウスにしょっちゅう来ている、来ているというか見かけてもないですし。週に1回会うかどうかという感じなので、あんまりそういう話はしてないですね。

Q.4本ホームラン打たれた後、ベンチで笑顔も見られたが、マウンドで納得いかなくてもチームが勝てばどんな気持ちになるのか。
A.まあ勝ちは勝ちで、もちろんうれしいですし、反省するところは反省するところで個人的に。

まあ、試合が終わった後、まあ今から終わってからすると思うので。次の登板に向けてもそうですけど。勝ちは勝ちでもちろん、それは別物かなと思います。

Q.ファンのMVPコールや、マウンドを降りる時にスタンディングオベーションもあった。

A.うれしい、ですし。まあ反面、それなりのピッチングをね、もちろんしたかったなという気持ちかなと思います。

Q.クラブハウスでほかの選手と「来年以降どこにいるの?」とか「残りたい」とか話をすることはある?
A.フフ(笑)まあジョークみたいな感じでふざけて、もちろん言ったりとかというのは。この時期はね、誰しも。まあ、うちは微妙なもちろん位置なので。買い手なのか売り手なのか分からないですし。まあジョーク程度には言うんじゃないかとは思います。

Q.打席でフォアボールが増えているが、自分をどうコントロールしているのか。

A.まあ、でも2021年はもっとひどかったんで。全然、なんて言うんですかね。んー、まあ慣れもそうですし。もちろん経験してきて、自分のバットをいいものにしていくっていうのはもう一貫して変わらないので。ボールの球は振らないし、ストライクに来たら球種問わずしっかり自分のスイングをする準備をするっていうだけなので。まあフォアボールはOKじゃないかなと、もちろん。それが今結果につながってますし、チームの勝ちにももちろんつながってるし。自分が得点することによって、そういうチャンスが増えてるので。それはいい傾向じゃないかなともちろん思いますけど。

Q.2年前はフラストレーションがあったと思うが、今はコントロールできている?
A.んー、どうですかね。もちろん、ね。ヒット打ちたいとか、そりゃ野球やってればフォアボールよりヒットの方が楽しいし、もちろんホームランの方が面白いしっていうのはあると思いますけど。まあフォアボールっていうのは、なんて言うんですかね、自分の打席の中でも1年間プレーしていく中でも1、2を争うくらい大事なものじゃないかなと思ってるので。そこはとれているうちはいいんじゃないかなと思うし。際どい球に対して我慢強く、打席をおくれてるっていうのは、まあいい傾向じゃないかなと思ってます。

Q.右手の中指の状態は、直近の2登板と比べてどうだったか。

A.比較的良かったですね。投げ心地も良かったですし。まあ、ちょっとなんて言うのかな。最初の方、ぬるっと入ってる印象がありましたけど。最後の方なんかはそれなりに出力も上げていけてたと思うので、良かったんじゃないかなとは思ってます。

Q.治療はアクリルを塗ったり、どんな治療をしていたのか?
A.まあ爪を強化する感じだったりとか。それはMLBに提出しないといけなかったりするので。治療を施して、提出して許可が下りればOKっていう感じですね。

Q.ホームラン4本打たれた中で、久々に白星がついたことは?

A.まあ星についてはあんまり気にはしてはないので。もちろん、つかないよりついた方がいいとは思いますけど。今日に関しては打線が良かったというだけなんで。まあ強いて言うなら、それなりに球数を抑えて、7回ぐらい、途中まで投げられたっていうのは唯一良かったところかなと思います。

Q.バッティングに関して、シーズン後半に入って3試合連続ホームランなどもあったが、オールスター明けから見え方など、何が良くなったのか?

A.いや、まあ調子が落ちてたとは思ってはないので。そりゃあ結果が出る時もあれば出ない時も、相手がいることなんで。それはこっちがいかにいい打席を送ってもそれが(ストライクゾーンの)隅っこに3球続けて投げられたらなかなか打てないものだと思うんで。そういうのをなるべく確率上げるために、さっきも言いましたけどボールは振らない。ストライクに来たボールをしっかり打つっていう作業になってくると思うので。その準備をやっぱりボールが多くなってきても、その甘く入ってきた1球を逃さない集中力がやっぱり常に必要かなと思います。

Q.自分ではエンジェルスでプレーオフ狙いたいという気持ちはどれだけ強いのか?
A.それは…、もちろん僕は6年目ですし。このチームでプレーオフに行きたい、そこで勝ちたいという気持ちは変わらないので。まあチームとして、どういう判断をするのかというのは僕には正直わからないですし。それは僕の仕事の外のところなので。チームとして勝ちたいなら、やっぱり1試合でも勝って。そういう、ワイルドカード争い、僅差でいくしかないので今の状況だと。正直どっち、さっきも言いましたけど(エンジェルスがトレードの)売り手になるのか買い手になるのかは僕は全然わからないことなので。またあした切り替えて勝つ、というのがいちばん。このチームで勝つためのシンプルで必要なことなのかなと思います。

Q.以前「ヒリヒリした9月を過ごしたい」と言っていたが、今はそういう感じなのか?毎試合プレーオフにつながるかもしれないという。
A.うん。まあ連勝中ですし、それは去年おととしは完全に売り手の側だったので。正直、チームの主力の選手が他チームにトレードされる、それをまあ見てくる側だったので。チームとしての士気はもちろん違いますよね、全然。それはことしみたいな位置にいるか、まったくチャンスのない位置にいるかでは、ワンプレーワンプレーのこう、気迫というかね。そういうのはチームとしても変わってくるかなと思います。

Q.先日、ヤンキースのジャッジ選手が大谷選手を「見ていて楽しい」と、62ホームランの記録についても「記録は破られるためにある」と言っていた。それについてどう思うか。
A.うれしいです、フフ(笑)。

Q.もうちょっとしゃべって(笑)
A.いやまあ、それ以上も以下もないというか(笑)。まあ、光栄なことですし。そうやって、世代のトップの選手。今の野球界のトップをけん引している選手に言ってもらえるというのはすばらしいことですし、励みになるんじゃないかと。シンプルにうれしいがいちばんですかね。


7/15 "人間誰しもそういう感情は出る"


「それはみんなあると思いますし、やっぱり負けがこんでくると、人間誰しもそういうふうな感情は出るんじゃないかと思います」

アストロズ戦に2番・投手兼DHで先発出場。
”投手”編
 5回0/3 94球 被安打5 失点5 与四死球4 奪三振7
 負け投手で7勝5敗に 防御率は3.50に

”打者”編
 5打数 2安打 打率は.303に
  第1打席 レフトへヒット
  第3打席 レフトへヒット

6回 先頭バッターを四球で出塁させ降板

チームはオールスター前から6連敗で、ここ10試合で1勝9敗ともがいている。この日も攻守にまずいプレーがあり敗れた。

開幕から投打でチームを引っ張る大谷選手も右手中指の爪やマメの状況が思わしくないなかで登板を続けている。この状況にフラストレーションがたまるかと問われた際の大谷選手の答えだ。

それでも…

「まずは自分がやれることをやるしかない。うん。あしたからはDHだと思いますけど、まずは1打席1打席を大事にしながら、やれることをしっかり」

こう話して前を向いた。

<試合後の取材の一問一答>

Q.試合が進むにつれ、指の影響はどうだったか。

A.まあ全体的には思いどおりではなかったですね。まあそういう時も、ここ最近はずっとそんな感じなので。

Q.なかなか中指の爪が完治しないが、次回登板に影響はあるか?
A.いつ投げるか、まだ話してないので。まずはあしたの状態次第かなとは思うので。確認してっていう感じかなと思います。

Q.トレード期限まであと2週間ほど。大事な期間だが、このチームで勝てるという自信はあるか。
A.まあオフェンスはきょうもヒットも出てましたし。んー、まあもう1本のところだったんじゃないかと思うので。まあ最少失点で試合を運べていたら勝てるチャンスはきょうもあったんじゃないかなと思うので。やれることをしっかりまずみんなが。自分自身もそうですけど、やりたいなというところかなと思います。

Q.指の状態は?
A.さっきも言った通り、あした確認してという感じになると思います。

Q.現在の状況に、フラストレーションがたまっているか?

A.そうですね。それはみんなあると思いますし、やっぱり負けがこんでくると、人間誰しもそういうふうな感情は出るんじゃないかと思います。

Q.バッティングでは指の影響はあるのか?
A.打撃はそれほど無いとは思いますね。

Q.指はマメと爪と、前回と同じような状況?
A.主には爪ですね。

Q.マメは?
A.マメはそこまでですかね。まあいつも通りというか、はい。

Q.マウンドを降りる時に不満を感じている表情にも見えた。
A.んー、まあ不満というか。自分自身がこう、ね。思いどおりではなかった。あそこも抑えて、球数ももう。まあ、その回を投げ終えられるかちょっと分からなかったですけど、先頭をしっかりまずは切ってというところだったかなと思います。

Q.5回に味方のエラーでがっくりしている様子もあったが、失点した自分へのいらだちだったのか?

5回 味方のエラーで4点を許し肩を落とす

A.んー…。そうですね。まあ、まずはバットに当てさせないというのがいちばん、効率よくアウトを取るための手段なので。インフィールドに打球が転がれば、ああいうことももちろん起きてしまうので。誰でもエラーしたくてしてるわけじゃないですし。さっきも言いましたけど、やれることをしっかり。まずは1人1人がやっていくっていうことじゃないかと思います。

Q.爪の状態は微妙なコントロールに影響すると感じるか?

4回 タイムリーヒットを許す

A.それは、まあ感じますね。指先というのはそれだけ繊細ですし。そこの1つ、そこまでのプロセスが良くても、最後の引っかかりの部分ですべてが台なしになってしまうのがピッチャーだと思うので。その中でもね、やらなければいけないというのはシーズンまわってれば、そういう事ももちろんあるので。これも経験だなと思いますけどね。

Q.下半身からうまく力を伝えるまではある程度納得いっても、最後の部分でというところ?
A.んー、まあいい球ももちろんあれば。そこを補うために、こう、かばって投げるという時もあるので。それは球種によってももちろん違いますし、という感じかなと思います。

Q.トラウト選手などケガで離脱している選手が多い中で、チームを引っ張る立場の中で チームをどう導いていきたいと考えているか。
A.んー、導いていくというよりかは、まずは自分がやれることをやるしかないので。うん。あしたからはまあDHだと思いますけど、やれることと言ったら打席でいいプロセスでフォアボールもそうですし、ヒットを打つ、ホームランを打つことしかできないので。

この日打席では2安打(2本目のヒット)

まずは1打席1打席大事にしながら、さっきから言ってますけどやれることをしっかり。まずは準備からやれれば、勝ちに少しでも近づくんじゃないかと思います。

Q.フォアボールが去年より増えているが、失点につながっていることをどう捉えているか。
A.まあフォアボールというのはえてしてそういうものなので。まあ、打たれるのは打たれるもので。フォアボールというのはどうしてもリズムも悪く、どうしてもヒットよりリズムが悪くなってしまう傾向にあるのかなと思うので。

まあ三振もとれて、なおかつフォアボールが少ないというのがピッチャーの理想の形じゃないかと。誰しもそうだと思いますし、それを求めているとは思うので。いい投球のプロセスがしっかりと動作からできていれば、おのずと三振も取れてフォアボールも少ないというのが。これまでずっと言ってきましたけど、そういう形に近づいていくんじゃないかと思います。


7/12 オールスターゲーム


7/12 オールスターゲーム  2番・DHで先発出場。
 1打数ノーヒット 1四球 1三振
  第1打席 対 ギャレン投手 空振り三振

第1打席カーブで空振り三振

第2打席 対 コブ投手 フォアボール

<試合後の取材の一問一答>

Q.打席中のファンからのラブコール。経験ありますか?

第一打席「Come to Seattle」のコールが

A.ないですね。まあ聞こえてましたけど(笑)。打席は打席で、集中してました。

Q.3回目のオールスターは過去2回と比べてどうだったか。

A.もちろん1回目と比べたら、緊張感というのは、もちろんなかったですけど。何回来ても新鮮ですし、いい経験だなと思って、きのうもきょうも楽しみました。

Q.いろんな選手に、誰が一番すごい選手か聞いたら、あなたの名前が一番多くあがった。あなたにとっては、誰が一番すごい?
A.きょうに限らずですけど、(ドジャースの)ベッツ選手はすごいなと。すごいなというか、ライト守ったり、ショート守ったり、セカンド守ったり、何て言うんですかね、高いレベルでオールラウンドにこなす選手はいないと思うので、見ていてすごいなと思います。

Q.セカンドでアラエズ選手と会話。その内容と彼の活躍について。

セカンドベース上で

A.セカンドでは彼がアウトになった後だったので「おまえの足が必要だ」と冗談で言われて、「そんなことないよ」という感じで返していましたけど。シーズン中は毎回見ればヒット打ってますし、必ず見た時にヒットを打っているようなそういう感覚なのですごいなと思って見てます。

Q.シアトルのファンの印象は?

試合前のレッドカーペットショー

A.熱もあっていつも来たときにすばらしいファンだなと思ってます。ここ2年くらいオフシーズンにシアトルにいたりとかしていたので、街もキレイですし、すばらしいところだなといつも思ってます。

Q.他球団の選手から誘いは
A.まあ秘密ですね(笑)。言われても言えないですし(笑)。

Q.2打席振り返って。

A.どんどん振っていきたいなと思っていたので、どっちもスリーツーになって、多少ボールでもいきたいなという気持ちで立ってました。

Q.後半戦のアプローチ
A.やることはもちろん変わらないので、自分が毎試合ベストな状態で結果を出していくというところですし、チーム的に苦しい状態、けが人が多くて苦しい状態ですけど、何人か帰ってきますし、そのときにしっかりまた戦える準備をできる、準備をいまからしっかりして後半戦臨みたいなと思います。

Q.1回、アロサレーナ選手のスーパーキャッチどう見た?
A.シーズン中からディフェンスもオフェンスもすばらしいですし、こういうところでああいうプレーができるのもスター性じゃないかと思うので、常にそういう素晴らしいプレーができるいい選手だなと思います。

Q.残り2日間の過ごし方。
A.とりあえずあしたはなにもしないと思うので、あさっては試合の前日なので準備をしたいなと思います。

Q.きょうの2打席の中で、この1球は捉えられたと思うボールは?
A.2打席目の初球ですかね、カーブはまあ惜しかったなと思います。

Q.自分としては。
A.打ったかなと思ったんですけど、それよりも曲がりが大きくてファールになった感じです。

Q.他の選手との接し方などに変化あったか。

A.変化?自分より下の選手が、年齢的にも下の選手が、もちろん何人もいたりとか、最初のほうはそんな感じなかったですけど。基本的には全員ほかのチームの選手ですし、あまりしゃべったことがない選手ですので、しゃべれば年齢関係なく、フレンドリーな人が多くて、いい人が多いので、楽しく過ごせているなと思います。

Q.このオールスター期間中に心に残っていることは?
A.まだ終わっていないというか、さっきまでプレーしていたのでまだあまり振り返ることはないですけど、シーズンが終わった後にでも楽しかったなと思うんじゃないかと思います。

Q.日頃から大谷選手に刺激を受けている高校球児や野球少年たちに、どういう姿を見せられた?あるいはどういう姿を見てもらえたらと思う?

A.自分に限らずスーパースターの選手たちがたくさん出ているので、そのなかのプレーヤーの1人として、積極的にバットは振れていたので、積極的に打席のなかでスイングしたいなと思ってました。

Q.改めてこの舞台でHRを打つ難しさについて。
A.オールスターに出るくらいの素晴らしいピッチャーが集まってるのでなおさら打つのは難しいですし、そのなかでホームランを打てる選手は限られていると思うので、今後また選ばれたいなという気持ちがありますし、そこでまた打ってみたいなという気持ちがあります。

Q.おととし後半戦HRなかなか出ない苦しさがあったと思うが、振り返って
A.ペース的には落ちてましたけど、バッティングの内容というか、感じはペースに限らず打席の内容はそのときによって変わってくると思うので、いいときもあれば悪いときもありますし、なるべくいいときを維持するのが一番難しいことでもあるので、きょうはきょうで終わったことですし、明日から2日間休んで、切り替えて後半戦に臨みたいと思います。

Q.オールスターゲームの何にひかれる?

A.ふだん同じリーグでプレーしてる、チーム、敵として相手のチームとして戦っているチームの主力選手たちと一緒に味方としてプレーできる、そのラインナップに入れるというのは特別なことじゃないかと思うので、それは何回経験してもすばらしいことだと思います。

Q.オールスター期間中も2日続けてキャッチボールしていた。シーズン後半に向けて、どんなピッチングを。
A.ピッチングに限らず、いいコンディションで初戦を迎えることが一番大事ですし、初戦が終わったら2試合、3試合、4試合目といけるように、その準備をしたいと思います。

<前半戦の成績総括>

投打の個人成績一覧(リーグ順位)
<投手編>
勝利 7(12)防御率 3.32(13)奪三振 132(3)
<打者編>
打率 .302(6) 本塁打 32(1) 打点 71(2)
※現地7/10終了時点


7/11 オールスター前日会見


大谷選手にとって3年連続3回目の出場となるオールスターゲーム。恒例の前日会見では、椅子に座って30分以上にわたってメディアの質問に答えた。試合の日のルーティーンや食事について、また8月1日のトレード期限や今シーズン終了後のFA(フリーエージェント)など、自身の去就に関する質問にも答えた。

Q.3年連続のオールスターゲーム、率直な感想は。
A.うれしいですね。何回来てもうれしいですし、選んでもらって光栄だなと思います。

Q.すごい数のメディア。
A.何回来てもうれしい。試合はあしたですけど、きょうもホームランダービーもあるので楽しみたいと思います。

Q.バッターのみの出場。楽しみにしていることは?
A.まだホームランを打ったことがないので打ってみたいなというのが一番ですけど、しっかり準備して試合に臨みたいです。

Q.何打席立ちたいか。
A.まだ何も話していません。

Q.ナショナルリーグ先発のギャレン投手とは、先日も対戦。去年は「ファーストスイングをフルスイング」と宣言したがことしは?

A.まだ打順とかもわからないので。出ている?(2番と聞いて)じゃあ積極的に初回からいきたいなと。すばらしい投手なので、しっかり自分のいいスイングをまずは心がけたいと思います。

Q.大谷さんにとってオールスターとはどのようなものか?
A.今回はファン投票で選んでもらっているので、まずは選んでもらって、プレーでありがとうございますというところをプレーで表現したいですし、一生懸命まずは頑張りたいなと。毎年来られるわけではないので、精いっぱい出られるときに頑張りたいと思います。

Q.ふだんのシーズンとは違った打撃のアプローチになるか?

打った瞬間それとわかる27号HR(6/28日本時間)

A.比較的には変わらないと思いますけど、よりアグレッシブにというか。フォアボールを取るよりかはどんどんスイングしていった方がみんな楽しいんじゃないかと思うので、積極的にスイングはしたいなと思っています。

Q.大谷選手にとって二刀流の原動力とは?
A.ゲーム自体が好きですし、打つのも投げるのも好きなので楽しんでまずはやるのが一番だと思います。

Q.野球が好きという思い?
A.それだけではないところもありますけど、根本はそうだと思うので、そこは変わらないかなと。

Q.イチローさんも出ていたがシアトルのオールスターの思い出は?
A.思い出?あんまりオールスターを見た記憶がないので、はい(笑)。あまり、そうですね…。メジャーリーグのオールスターをテレビで見たなということはないかなと思います。

Q.イチローさんが2001年に出ていたことはあまり覚えていない?
A.サンフランシスコの時とかは映像で見たことはありますけど。そうですね、シアトルはやっぱりレギュラーシーズンというか、その印象が強いかなと思います。

Q.オールスターに出るのは3年連続だが、MVPやホームランは出ていない。改めて意気込みを。
A.レギュラーシーズンですか?オールスターですか?ホームランを打ったことがないので、まずはそうですね、打ってみたいなという。

Q.MVPは自然体で臨んで取ってみたいか?狙いたいものか?
A.自然にじゃないですか。今回はバッターとして、打席でだけなので。打席で自分のスイングをしっかりできれば。まあホームランなりが出れば、十分取れるもんなんじゃないかなと思います。

Q.ホームラン競争に欠場した決断は。

ホームランダービーを見る大谷選手と水原通訳

A.コンディションが一番かなと。ピッチングもそうですけど、まずはベストというか、ある程度しっかり自分のパフォーマンスが出せる準備をできるのであれば、出たいというのはありましたけど。そうではなかったので、今回は出られるところで、ということですね。

Q.WBCもあり、例年と違う開幕を迎えた前半戦を振り返って。
A.んー、どうですかね。まだまだいい位置にいると思うので、いい戦い方はできていた方じゃないかと思いますし。最後の方なんかは連敗が続きましたけど、そこまでなんかは比較的いい戦いではあったので。まずオールスターはオールスターで集中して、後半戦が始まったらそこはそこでまた集中したいです。

Q.オールスターの原風景、古い記憶は?
A.古い記憶…。古い記憶?わからないですね(笑)あまり野球、まあやるのは好きでしたけど、見るのそこまで好きな方ではなかったので(笑)特に大リーグなんか見る機会も限られてますし、うん。あまりそんなに、これっていう記憶はないかなと(笑)

Q.野球に関する一番古い記憶は?
A.なんですかね。野球のチームに入ったのは小学校2年生くらいですけど。キャッチボールとか始めたのはわからないくらいの感じなので。まあ、記憶として正しいのはチームに入ったときじゃないかなと思います。

Q.オールスターでルーティーンは変わる?

この日もブルペンで調整

A.きょうは変わらないつもりではいます。きょうもある程度は、キャッチボールとかブルペンに入って確認したいなと思っているので。

Q.チームメートやコーチは大谷選手のルーティーンをすごいと言っている。実際に例えばナイターならどんな流れなのか?
A.普通のナイターですか?まあホームとビジターによって違いますけど。ホームの時は朝ごはんで1回起きるので、朝ごはん食べてまた寝て。

Q.何時くらいですか?
A.起きる時ですか?9時半とか10時くらいに1回起きて、ご飯食べて。

Q.すぐに寝られる?
A.寝ますね。で、また起きて、球場行ってまたご飯食べて。

Q.朝ごはんはどういうものを食べているのか?
A.普通の。普通のというか、朝ごはんは軽食みたいな感じなので。本格的なご飯は球場に着いてからですけど。

Q.WBCのチームメイトが卵が好きと言っていたが?
A.いや、あの時は軽食しかなかったので(笑)まあ、おにぎりとゆで卵とか。

Q.睡眠以外で私生活でハマっているものは。
A.そうですね。まあバラエティーも見ますし、映画とかも見ますし。何ってことはないですけど。普通に1人でゆっくり過ごしてます。

Q.日本のバラエティー?
A.日本のバラエティーですね。

Q.ことしシーズン中に外食はした?

A.外でですか?いや、記憶にはないですね。きょうはたぶん代理人とか、いろんな人と行くと思うので。まあ、ほんとのシーズン中はないかもしれないですね。わかんないです。

Q.外食で食べ物が変わるのが嫌だから?それとも、家とか落ち着く空間で過ごしたいから?
A.基本的には球場でご飯があるので。帰っておなかすいたなと思ったらホテルで頼んで食べますし。あんまりその、次の日も試合があるとなかなか遅く帰ってくるというわけにもいかないので、という感じですかね。

Q.投打と確実性を両立させていることについて感じる部分は?
A.特にはないですね。シフトの打球がよく抜けているというのは、それはまあ1つ、もちろんあると思うので。去年の段階で抜けるところ(打球)がことしみたいに抜ける(ていた)のであれば、同じくらいの数字なんじゃないかなと思いますけど。

Q.今シーズン、投打でここまでうまくいっている所、うまくいってない所は。

A.んー。バッティングに関してもピッチングに関しても、やっぱり「構えが大事だ」っていうのはずっと言っているので。そこでしっくり来ている部分が多いのが打席であり、あまり良くないなと思うのがピッチングの方かなという印象ですかね。

Q.ピッチングの方が良くない?

A.ピッチングの方があんまり、なんていうんですかね、まあ投げる前の準備段階。セットしている段階での動き始めの部分で、あんまり良くないかなという印象があるかなと思います。

Q.ずっと四六時中、野球のことを考える中で、完全に抜く時間は必要か?
A.ん?どういうことですか?(笑)リラックスする時間はあるのかっていう話ですか?(笑)まあさっきも言った通り、普通にゆっくりする時はゆっくりしますし、ロッカーでも普通に携帯いじってるときもありますし。別に四六時中というか、そんなに常にっていうわけではないですけど。

Q.常に野球のことにつながる暮らしぶりをしているかと。
A.そんなに息苦しくはないですかね(笑)ご飯食べている時はおいしいなと思って食べますし、眠いなと思った時に寝ますし(笑)。

Q.イチローさんの本拠地でオールスターをプレーする。
A.何回かプレーはしているんですけど、ホームのロッカールームに入ったりとかはないので。そうですね、どこが(イチローさんの)席なのかなとか、そういうのは思ったりはしますね。

Q.日本の野球がアメリカの野球にも影響が出ていると思うが大谷選手は感じているか?

 A.どうなんですかね、こっちの人が感じているかどうかはわからないですけど。自分自身としてはなんていうんですかね、そういう先輩がいて、そうやってやらせてもらっている環境があるのですごい感謝していますし。自分自身の目標でもあるので、僕自身としては感じているところはあります。

Q.オールスターに来て来年以降を考えることは?
A.去年オールスター、おととしもそうですけど、来てまた来たいと思うように、来年もまた来たいと思うんじゃないかなと。それは毎年ですね。

Q.相手チームの選手から冗談でもうちに来てくれという誘いや会話は?
A.秘密です(笑)。

Q.トレード期限が2週間後に迫っているがこういう時期は緊張するものか?
A.うーん、個人的に気にするっていうことはないですね。もちろんコントロールできないことではあるので。自分が試合の中でコントロールできることをまずはコントロールしたいなと思ってますし、それをするのがまず一番難しいことではあるので。なるべくそのことに集中したいと思います。

Q.エンジェルスはビッグマーケットとはいえない中で注目を浴びている。
A.小さい大きいに関わらず、ファンの人、すごく僕自身も好きですし、エンジェルスのことを好きで毎日試合を見に来ている人たちもいるので。大小に関わらず1試合1試合丁寧に。さっきも言いましたけど、コントロールできることをしっかり自分自身でコントロールして頑張っていきたいです。

Q.今シーズンのルール変更で感じたことは?

A.うーん、どうなんですかね。プレーヤーの人から見ての目線と、ファンから見てピッチクロックとかどうなのかはちょっとわからないですけど。まあ決まったものに対してアジャストしていくのがこちらの仕事なので。また来年どう変わるかわからないですし、しっかり対応したいなと思ってます。

Q.今シーズンオフにFAになるが、そのことについて日々どのくらい考えているか?
A.どうなんですかね、まだ全然わからないことだし、僕自身もなったことないですし。FA自体になったことがないので、自分ができることをしっかりまずはやること。シーズンを、まずはケガなく自分のしっかり納得したものにしたいなと思います。

Q.今シーズンはどれくらい特別なシーズンか?
A.毎年毎年、特別だなと思って毎年頑張っているので。ことしもそれは変わらないですし、契約が切れる切れないにかかわらず毎年、そういう年だなと思ってやっています。

Q.オールスターで会話や会うことを楽しみにしている選手は?
A.だいたいシーズン中に会うのでここに選ばれている選手というのは。シーズン中にいる選手だし、活躍しているのでだいたいは話したことはあるんじゃないかなと思って。今の時点ではないですかね。まぁエスティー(エンジェルスのエステべス投手)が初めて選出されたので、それはよかったなと思います。

Q.ホームランダービーに出たいという気持ちは多少あった?

ホームランダービーで声援を送る大谷選手

A.出たい気持ちはもちろんありますし、もちろん「どうですか」という話もあって。それはもちろん光栄なことです。あとは登板も途中で降りていろいろ問題もあったので、なるべく自分がベストで出られるところで、それがDHというポジションなので、そこでまずはしっかり出たいというところでホームランダービーは出ないという感じになりました。

Q.日本ハムからの移籍はフリーエージェントでは?
A.あれはポスティングで制限もあったので、本当にフリーな状態で入札に入るのは、そうですね、あれは違いますね。

Q.千賀投手との関係性は?

A.千賀さんはそうですね、何回か代表とかでもやりましたし、もちろん試合があれば話すので。まだメッツのゲームの予定はありますけど(ことし8月にニューヨークで3連戦が予定)、まだ行っていないのでこっちに来てからは会っていないですね。

Q.以前から優勝が一番の目標と言っているが、その思いは強くなっているか?来年以降もその思いは反映されるか?
A.年々強くはもちろんなっていますね。それは負ければ悔しいし、行けなかったら悔しい。優勝したことがない以上は、優勝したいと思うのは自然かなと思いますね。

Q.2001年のオールスターはシアトル開催。幼少期に見たか?
A.2001年はないですね。

Q.FAになって球団を決める時はどういうものを尊重する?
A.全く考えていないので、今の段階で言えることは本当にないですけど。今シーズンをいいシーズンにまずはして、フィニッシュしたいなというのが今できることじゃないかなと思うので。そこから先はまずその先で決めたいなと思います。質問自体がわからないです(笑)。

Q.イチローさんがシーズン最多安打記録も更新した球場で、オールスターをすることに特別な気持ちは?

A.シーズン中は何回か来ましたけど、ここに来てイチローさんにあいさつすることもありますし。初めて来たときは特にテレビで見た場所だなという感覚が強かったです。

Q.大リーグに挑戦する際、一時カブスに決まりそうになったという記事も見たが、それは近かったのか?また来年以降にカブスでプレーするということは?
A.どうなんですかね。そういう記事はだいたいうそが多いので、当てはまっていないというか。どこが本当で、どこがうそかわからない勝手なものが多いので、いつも見て思っています。

Q.シカゴは好きですか?
A.好きですよ。その記事が本当かうそかというのはここでは言わないですし、それが事実かどうかは僕はわかっていることではありますけど。まあシカゴは好きですし、カブス自体がすばらしい球団だとは誰もが思っています。

Q.シアトルは都市としては?
A.シアトルはオフシーズンに2年くらいお世話になっていたので、ここでトータルで4か月くらい。4、5か月過ごしたことがありますし。(大谷選手がオフに練習拠点としていたドライブライン・ベースボールがシアトルにあるため)過ごしやすいというのが一番かなと思います。

Q.近年、ことしのドラフトもそうですけど二刀流枠の選手が何人かドラフトされている。そういう選手のために扉を開いたという思いは?

A.開いたというのはないですけど、やりたいと思った人たちがやれない環境みたいなものにはならないでほしいなとは思っていたので。最初にやる者としては、ある程度、幅が広がったことに関してはよかったと思いますし、何かまたわからないことや調整のしかたとか、手伝えることはオープンにしたいなと思います。


7/5 "100%の状態で毎回登板しているわけではない"


「全員が全員、100パーセントの状態で毎回登板しているわけではないですし。ある程度のスケジュールを守りながら、その中でピッチングしないといけない」

6回途中マウンドを降りる大谷選手

自身初となる2者連続ホームランを許して降板した試合を振り返っての言葉だ。大谷選手は前回登板で右手中指の爪が割れ、途中降板を余儀なくされていた。普段よりも1日多い中6日での登板だったが、この日も右手中指の割れた爪やマメの影響で6回途中でマウンドを降りた。

試合前にはトラウト選手が左手の骨折でけが人リストに入り、この試合ではレンドーン選手が自打球をひざに当てて途中交代。チームはけが人が相次ぎ、ワイルドカードでのプレーオフ争いでも進出圏外となる苦しい状況だ。前半戦最後の登板で納得のいかない内容に厳しい言葉が相次いだ。

対 パドレス  3番・投手兼DHで先発出場。
”投手”編
 5回0/3 86球 被安打7 失点5 与四球4 奪三振5
 ※6回に2者連続ホームランを許し降板
”打者”編
 3打数ノーヒット  打率は.300に

<オールスターでの登板、ホームラン競争は断念>

ーー 試合後の取材の一問一答
(右手中指の影響でオールスターゲームでの登板や、ホームラン競争への参加を断念する考えも初めて明かしています)

Q.前回は爪が割れてマウンドを降りたが、今回はマメか?
A.いや、同じ感じですね。爪…。まあ治りきる前に投げて、という感じなので。前回と同じような感じかなと思います。

Q.シーズン前半、残り3試合あるがバッティングに影響はあるか。

2試合連続のノーヒットに終わる

A.んー、いやきょうはそうですね、もう直近だったので交代しましたけど。様子を見て出られるところは出たいなと思ってますし。次の登板までちょっと空くので、そこまでしっかり、まずは治したいなと思います。

Q.オールスターゲームでは投げないのか。
A.そうですね、投げない方向でいくとは。ちょっとまあ無理なので、はい。

Q.球速も全体的にいつもより少し遅かったが、それも爪の影響なのか。

A.そうですね、ちょっと力が入りづらかったりとかはしていたので。まあ要所では力入れましたけど。最後の方はちょっと厳しかったかなと思います。

Q.トラウト選手が骨折して、きょうもレンドーン選手がケガで途中交代した。
A.そうですね、厳しい…。状況的にはちょっと厳しいですけど、出ている選手はみんな頑張ってますし。切り替えて1勝1勝、積み上げていくしかないかなと思います。

Q.初対戦のパドレス打線の印象は。
A.要所で点を取られたりとか、ランナー出しながらもなるべく長い回は投げたいなとは思っていたので。まあ6回までは、そこそこ順調にはいっていたかなと思うんですけど、やっぱり最後の回に取られてしまったというのは。いい打線ですし、要所はまあ抑えられたかなと思ってます。

Q.爪の影響は、どの球種にいちばん影響するのか。
A.まあ全部じゃないかな。もちろん使わない球はないので、全体的に。まっすぐもスライダーも、まあスプリットも、使うんじゃないかと思います。

Q.きょうの登板を迎えるにあたっても爪の状態には不安があったのか。

6回 ボガーツ選手にツーランホームランを許す

A.んー、そうですね。もちろん100ではないですけど。全員が全員、100パーセントの状態で毎回登板しているわけではないですし。ある程度のスケジュールを守りながら、その中でピッチングしないといけないので。まあ、その中で抑えたかったなというところで最後の回、もったいなかったですけど。あの回しっかり抑えられていたら、まあまずまずだったんじゃないかなと思います。

Q.5回ノーアウト一塁三塁になって、かなり力が入っていた。無理はしてなかったか。
A.まあ全体的にはそうですね、力を抜きながら投げてはいましたけど。あそこはもう、2番ですかね。ソト選手から、もう三振を取る場面なので。ある程度力を入れていきましたけど。

Q.オールスターゲームは、投打で両方出場するのか。現時点での考えは。
A.ピッチングはきょうでもう厳しくなったんじゃないかなと思うので。まあ出られるところで、なるべく出たいですし、頑張りたいなと思ってます。

Q.ホームランダービーは。
A.ダービーもたぶん出ない、出れないですかね。きょうの感じだと。

Q.けが人が相次ぐ中でチームの負けも増えてきた。今がシーズン戦う中で正念場か。

A.そうですね、とりあえずオールスターブレークをはさむと思うので。そこまであと数試合がいちばん大事かなと思うので、そこでしっかりいい勝ち方ができれば、まだまだいけるんじゃないかと思ってます。


7/3 "選出に恥じないように精一杯プレーします"


「光栄です。選出に恥じないように精一杯プレーします」

第4打席でライトへ31号ホームラン

31号ソロホームランを打った試合を前に、3年連続でオールスターゲームに投打の”二刀流”での選出が決まったことへの大谷選手の談話だ。指名打者としてはリーグトップの得票で選出されていたが、選手間投票でピッチャーとしても選出されることになった。

2021年のオールスターは投打で出場

2021年以来、2回目の二刀流での出場はあるのか?
ネビン監督は次回の先発登板は日本時間の7/5(現地7/4)のパドレス戦になるという見通しを明らかにしている。それが前半戦最後の登板となる予定で、日程的には登板が可能となる。ことしのオールスターでどういう活躍を見せてくれるか、楽しみはつきない。


7/1 番外編"3年連続"となる30号は特大HR


対 ダイアモンドバックス  2番・DHで先発出場。
2打数 1安打(30号HR) 1打点 2四球 打率.310に
 第3打席 ライトへ30号ソロホームラン
 ※月間15本目のホームラン 3年連続の30号到達

30号ホームランはダイヤモンドバックスの先発左腕・ヘンリー投手が投じた135キロのスライダーを完璧に捉えライトスタンドに運んだ。

このホームランには…2つの凄さが
凄さその①:日本選手最多、チーム最多を更新する月間15本目のホームラン
凄さその②:飛距離が150.2メートル、今季大谷選手の打った最長の一打

大谷選手は打った瞬間、ホームランを確信した様子でグラウンドをダイヤモンドを一周した。
(※この日は談話取材がありませんでした。)


6/28 "もっともっと大きい声援を"


「マウンドでも、打席でも声援が励みになっているのでもっともっと大きい声援がもらえたらうれしい」

投打の二刀流で出場した試合後のインタビューでの言葉だ。
投げては7回途中1失点で10の三振を奪い7勝目。打っては2本のホームランを含む3安打2打点の大活躍だった。

対 ホワイトソックス  2番・投手兼DHで先発出場。
 "投手"編
  6回1/3 投球数102 被安打4 失点1 与四球2
  奪三振は「10」で7勝目(3敗)防御率は3.02に
 "打者"編
  3打数 3安打(27号&28号HR) 2打点 打率.304に
   第1打席 右中間に27号先制ソロホームラン
   第3打席 ライトへヒット
   第4打席 左中間に28号ソロホームラン

現地時間の6月に打ったホームランは早くも13本。
来月のオールスターまで、どこまで伸びるのか?最後までホームラン王を争った2年前を超えるペースで打ち続ける大谷選手から目が離せない。

この日2本目のホームランを打ってリリーフ陣に応える

ーー 試合後の取材の一問一答

Q.打撃と投球、今まででベストな状態か?
A.打撃面はそうですね、いい状態ベストに近いんじゃないかと思います。

Q.配球の読みもさえている?

1本目は打った瞬間それとわかるライトへの痛烈な当たり

A.読みというより、いい軌道でバットを振れているなというのが一番だと思う。遅れていても、多少泳いでも、いい軌道で振れているからしっかりコンタクトできるということじゃないかなと思います。

Q.去年と比べて技術の上積みやレベルアップしているところなど具体的にあるか?
A.一番は軌道じゃないかと思うので。自分の理想の軌道で振れているときは右ピッチャー、左ピッチャー関係なく、球種も関係なくその長い間コンタクトできる準備が出来ている分、詰まっても泳いでもしっかり振れる準備が出来ているんじゃないかなと思います。

(7回途中での降板は爪が割れた影響だという)
Q.爪はいつから割れたのか?
A.最初からちょっと割れてはいたのでそれが悪化したという感じですね。

Q.爪の状態で球種の選択が変わったことは?
A.基本的にはプランを立てたとおり。試合前に立てたプランのとおり行きました。そのとおりにできていたので…

最後の方は抑えが効かなくてフォアボールを出す、抜ける球が多くなったのでこれは迷惑をかけるなと思いました。

Q.次回の登板に影響は出そうか?
A.まだどこでいくか話していないというか、わからないのでふだん通りいきたいなとは思っています。無理しない段階で話して代わった感じなので自分としてはいつでもいきたいなと思っています。

Q.悔しい降板だと思うがその後にホームランを打った。
A.本来ならば投げきりたかったなというところではありましたけど、中継ぎも頑張って抑えてもらってなんとかリードした形でまた次の回を迎えられたので、そこでいい形で追加点を取っていい攻撃だったと思います。

Q.その喜びというのは?

2本目は最後片手になりながら逆方向へ

A.よかったです。タイミングもよかったですし、バッティングの形としても申し分ない感じではあったので、あしたに向けてまたいい打席になったと思います。

Q.登板時に2本以上のホームランは初めてだがどう思う?
A.いいタイミングで打てたので、その後の追加点も大きかったしいい流れになったかなと思います。

Q.1本目のホームランを打った後、水原通訳がかぶとをかぶってパフォーマンスをしたが見ていたか?

A.さっき何かでやっていたのでそれで見ましたね。ちゃんとかぶっていなかったのでノリが悪いなと思いました。

Q.なぜ1本目のホームランでかぶとをかぶらなかったのか?
A.ワンアウトだったので次のイニングの準備のためですね。

Q.オールスター出場は決まっているがホームラン競争については?
A.次の登板がまだ、さっきも言いましたが爪の感じでわからなくなっているのでスケジュールはまだ確認できていないかなと思います。

Q.ちょうど今、折り返し地点が近づいているが前半戦、個人的にもチームとしてもどう振り返る?

A.いい位置につけているとは思うので、もっともっといい流れで前半オールスター前の最後、きのう、きょうといい戦いができているのでもっともっといい順位をキープしながら前半戦を終えられたら十分いけるんじゃないかと思います。

Q.まだ6月だがファンが「MVP」コールをしているがどう聞こえている?
A.2021年もしてもらったのでいつされても気分いいものですし、それだけ応援してもらっているのはありがたいと思います。

Q.いい戦いができていると言っていたがチーム状況もパフォーマンスに影響しているのか?

A.それはあるんじゃないですかね。みんな雰囲気もいいですしゲームを勝ちに行く気持ち。やっぱり負け越しているよりはいい状態、いい位置につけている方がオフェンスもディフェンスもいい形でみんな試合に臨めているのではないかと思います。個人的にもこの位置にいた方が負け越しているよりも気持ちが入るんじゃないかなと思います。


6/24 日米通算200号HR "あした201号を"


「あした日米通算201号を打てるように頑張ります」

第3打席 インコースにボール球を振りぬいた

日米通算200号となるホームランを打った後の大谷選手のコメントだ。らしさが100%伝わってくるコメントといってもいいだろう。
きょうはきょう、そして明日は明日。またフラットに頑張る。そういう大谷選手の姿勢は変わることはない。

対 ロッキーズ  2番・DHで先発出場。
5打数 3安打(25号ソロHR) 1打点 打率は.298に
 第1打席 右中間にツーベース
 第2打席 センターフライ
 第3打席 右中間に25号ソロホームラン

 第4打席 ライトへヒット
 第5打席 空振り三振


6/23 "すべてのファンに感謝" オールスター出場決定!


「私に投票してくれたすべてのファンに感謝したいと思います。とても名誉なことだと思います。これをモチベーションとして、グラウンド上で全力を尽くし続けたいと思います」

ファン投票(1次)のアメリカンリーグでトップの得票となり、3年連続3回目のオールスター出場が決まった。このタイミングで出場が決まるのは両リーグともトップの票を得た選手のみ。264万票あまりと堂々のアメリカンリーグトップで先発出場が決まった。


6/22 "投げ心地がダントツに良かった"


「投げ心地はきょうの方がダントツでよかった」

ドジャース戦に初めて2番・投手兼DHの二刀流で出場。

ドジャースとの”ハイウェイシリーズ”を観戦する多くのファン

ピッチャーとして7回1失点、12個の三振を奪う好投を見せた。しかし、チームは完封負けで3敗目。

打席では3打数ノーヒット、2試合続けてのノーヒットに終わった。

”投手”編
 7回101球 被安打5 失点1 与四球2 奪三振12
 今季5試合目の二けた奪三振も負け投手に
 通算6勝3敗 防御率は3.13に

”打者”編
 3打数ノーヒット 四球1 打率は.292に

ーー 試合後の取材の一問一答
<投球について>
Q.ここ最近の2登板はシーズン序盤のような状態に戻ったように見えるが自身ではどうか?

A.前回よりもきょうの方がよかったですね、投げ心地はきょうの方がダントツでよかったかなと思います。

Q.投げ心地とは腕の振りから来ることなのか?
A.セットの段階で例えばツーストライクに追い込んだ後にこれで三振が取れるようなイメージがわきやすかったりとか、それは打席でも同じですけど指のかかりが良かったりとか変化のしかたが自分の思ったとおりロケーションも含めて投げられる球が多い傾向はいい動きの方が強いので。セットの段階できょうはよかったと思います、狙ったところにいきそうな雰囲気を持っていたかなと思います。

Q.きょうの投球はストレートとカットボールが増えて「スイーパー」が減っているように見えたが?
A.ゲームプランであったりとかそのバッター個人個人の傾向であったりとかによって多少変わってきますけど、投げ心地がよかったのでまっすぐを多めに投げました。

Q.ここ2試合いいピッチングでその前の1か月の悪い時期を乗り越えた感じか?

A.これを継続できればもちろんいいと思いますし、それをするのが難しいことなので、きょうの感覚をしっかりとまた何日か空きますけど練習で確かめながら次回の登板につなげたいと思います。

Q.前回はイニング間や登板の間でメカニックの調整をしていたということですが見つかったものはあるか?
A.きょうはすごいよかったですね。ブルペンからよかったですしそれを試合の中でも継続できていたので。そういう感覚をことばでは難しいですけど今も言いましたけど継続することが難しいと思います。

Q.フリーマン選手に打たれたホームランは狙ったとおりのボールだったのか?
A.もうちょっと低めに投げたかったですね。ストライクじゃなくても空振りを取るボール球くらいの感じで投げたかったんですけど。浮いたら打たれるなという。いいバッターはもちろんそうですしあれは自分のミスかなと思います。

<バッティングについて>
Q.打撃面で向こうはブルペンデーで毎回、対戦するピッチャーが違うという難しさはあったか?

A.そうですね。そこはデータも見ながら、今回が初めて(の対戦)ではないので対応したかったですけど、なかなかチャンスをものにできなかったと思います。

Q.投打を同時にやる時間の難しさについては?
A.肉体的なことよりは切り替えとか。きょうもバッティングはよくなかったですしメンタル的な部分の方が難しいなと思う部分がたくさんあると思います。

Q.チームにけが人が出ていますが自分にいつもよりプレッシャーをかけたり、自分でなんとかしないとという気持ちになったりするのか?
A.出ている選手はもちろんみんな頑張っていますし、ジオもそうですしレンドーン選手もそうですけどけがをしている選手がいちばん悔しいと思うので、その分出ている選手がオフェンスで中軸打っている選手が打たないとなかなか得点にならないと思うので、そういう意味ではきょうはよくなかったと思います。

<ドジャースについて>
Q.ドジャース初対戦でしたが彼らの試合運びで感じるものはあったか?

フリーマン選手にソロホームランを許す

A.強いチームはどこもそうですけどゲームプランを立てて全員で同じ目的意識を持ってくるなというのは、アストロズもそうですしヤンキースもそうですけど強いチームはそういう傾向が強いかなと思います。

Q.具体的にどう感じましたか?
A.具体的に何という、これ1つということではなくて。カウントによって例えば捨てる球種を持っているとかそれを全員で共有して打線の流れの中で。きょうはたまたまこっち側に流れというかテンポが来ましたけどいつ逆サイドに言ってもおかしくないオフェンスのしかたをしていると思います。

Q.高校時代にドジャースに熱心にスカウトされたが相手として特別な相手とか特別な思いとかはありますか?
A.ドジャースだけではなくて僕がこっちに来るとなったときに熱心に誘いをもらった球団にはもちろん感謝していますし。ただ、投げる打つに限って言えば相手は相手で変わらないので誰が相手でも自分がやるべき事をしっかりやりたいなと思います。

Q.ドジャースファンの間では来年に移籍してくれるんじゃないかという期待があるがそういう話は入ってきているか?
A.いや、シーズンはシーズンで集中したいと思っていますので代理人に任せていますし、自分自身はシーズンに集中したいなと思っています。


6/21 週間MVP受賞 日本選手最多タイの5回目


アメリカンリーグで現地時間6月12日~18日までの週間MVPに選出。

この期間の成績は…
”打”が7試合で23打数10安打の打率4割3分5厘、ホームラン6本、12打点。
”投”は1試合に先発登板して6回2失点で今シーズン6勝目。
大谷選手の週間MVP受賞は、おととし7月以来通算5回目で、イチローさんが持つ日本選手の最多記録に並んだ。


6/19 "1本1本積み重ねていければ"


「1本1本積み重ねていけたらなと思います」

2試合連続となる通算151号ホームランを打ったあとの言葉だ。

この日の24号ツーランは、通算224勝の右腕グレインキー投手のカーブを捉え打球速度188.4キロというて今シーズン最速の当たりだった。
大谷選手にとってグレインキー投手から打った初めてのホームランだった。

また、この日は大谷選手に続いてトラウト選手が2者連続のホームラン。トラウト選手は大谷選手から兜をかぶせてもらい、「クールだ」と笑顔を見せた。

いわゆる”トラウタニ”の2人がそろってホームランを打った試合は今シーズン6戦6勝となった。

ーー 試合後の取材の一問一答

Q.ロイヤルズのベテラン、グレインキー投手から初ホームラン。
A.まあシチュエーションがよかったので、素直にうれしいですし。ノーアウトランナー二塁だったのでなんとかまあ、まず進塁できればいいなっていうのは。追い込まれていたので。結果的にホームランにはなりましたけど、しっかりコンタクトできたのがよかったかなと思います。

Q.今までなかなか捉えるのが難しかった投手(試合前までで通算19打数4安打、ホームランなし)の決め球をしっかり捉えたのは調子のよさ?

A.そうですね、頭のいい投手だと思うので。1試合の中でちゃんとこう、ストーリーを作って投げてくるピッチャーだなと思いますし。今まであんまり打ってなかったので、まず1本打ててよかったと思います。

Q.松井秀喜さんに次ぐ、日本選手の大リーグでの通算150号。そしてきょう151号を打ったが、マイルストーンについては。
A.きのうコメントした通りですね、はい。1本1本積み重ねていけたらなと思います。


6/18 "あす151号目指して頑張る"


「節目の数字を打ててよかったです。あす151号を目指して頑張ります」

2番・DHで出場したロイヤルズ戦の第4打席。高めのチェンジアップを振り抜いた当たりはセンターの頭のはるか上を越えていった。
今シーズン23本目のホームランは、節目となる大リーグ通算150号となった。試合後のコメントがこの言葉だ。

日本選手の大リーグでのトップは松井秀喜さんの通算175本。
大谷選手の150号ホームラン到達は通算652試合目、打席に立たず投手としてのみ出場した試合を除くと通算637試合目での到達となった。
松井さんは988試合目。これまでのエンジェルスの最短記録はトラウト選手の701試合目で、大幅に更新した。

この試合を終わって14試合連続ヒット
 ホームラン23本 打点56はともにリーグトップ
 打率も3割ちょうどと絶好調が続く


6/16 "なるべくしてなっている" 4連戦で4本のホームラン


「構えの段階で見え方がいい。結果うんぬんではなくて、なるべくしてなっている」

この4連戦で4本目のホームランは、終盤でリードを広げる貴重なツーラン。バッティングの状態を問われての言葉だ。

レンジャーズ戦に投打の二刀流で先発した大谷選手は、投げては6回2失点で1か月ぶりの白星となる6勝目をあげ、打っては1点リードの8回に22号ホームランを打った。

”投手”編
 6回99球 被安打6 与四球1 失点2 奪三振3
 5月16日以来1か月ぶりの6勝目(2敗)
”打者”編
 2打数 1安打(22号HR) 2打点 2四球
  第4打席 左中間に22号ツーランホームラン
  ※両リーグ通じてHR数トップに並ぶ
  打率は3割1厘に

ーー 試合後の取材の一問一答

Q.地区首位のレンジャーズを相手にカード勝ち越しを決めたきょうの勝利は、どんな意味を持つか。

A.すばらしいゲームでしたし、首位のチームなので。みんないつもより気持ちも入っていたので。なんとかいい結果につながって。あした以降にも続けるかなと思います。

<投球について>
Q.ピッチングでは1回に30球かかるなど立ち上がり苦しんだが、そこを乗り越えて6回までどう盛り返したのか。
A.ある程度早い段階から。早いカウントから、勝負にみんな来ていたので。まっすぐで押せていたのは、良かったと思います。

Q.投球のメカニックは納得しているか?

A.まあマシにはなってたかなと、きょうは思うので。イメージよりもうちょっとこう、違うなと思う部分はイニング間に確認してと思っていたので。もっともっと良くなるような要素は強いかなと思います。

Q.まっすぐ(ストレート)で押した意図は?
A.単純に振り遅れてるなと思う場面が多かったので。タイミングのスポーツですし、一定のタイミングで同じボールを投げるよりかは、いろんな球種で投げた方がもちろん打ちにくいので。そういうスポーツだっていうことかなと思います。

Q.ピッチングでいちばん苦労している部分は。
A.いつも言ってますけど、投げ心地がいちばんじゃないかなと。まあ打ってるときもそうですけど。そこがいちばんだと思うので。

逆に言えばあんまり良くないときでも、こうやって打力の強いチームにまあ最低限、試合は作れているというところで言うと、それなりに経験は生きているのかなとは思います。

<バッティングについて>
Q.バッティングの状態は。
A.見え方がいいのでやっぱり、構えの段階で。結果うんぬんではなくて。もちろん結果もいいですけど。なるべくしてなっている感じが、いいんじゃないかなと思います。

Q.このシリーズの4本のホームランのうち、3本が逆方向だった。

A.逆方向には勝手に行ってる感じなので。いちばん、それがいいんじゃないかとは思いますし。しっかり甘い球を打てているのが、基本的なことですけど結果につながっているところかなと思います。

Q.きのうの最終打席からバットが違うように見えるが。
A.いや、折れたので変えました。

Q.ものは同じ?
A.ものは同じですね。

<気持ちの部分について>
Q.今シーズン感情を出してプレーしている印象を受けるが、感情を出すことがどうプレーに影響するのか。
A.毎年毎年、1試合1試合頑張ってはいるので。ただ、さっきも言いましたけど、首位のチームなので。ここで勝ち越すかどうかは今後大きいことかなと思いますし、実際勝ち越してモチベーションも高いと思うので、あした以降がもっともっと大事かなと思います。

Q.特に今のような好調時に、気持ちのコントロールで気をつけている部分は。

A.好調の時はないですかね。いい結果の時はそのままいけばいいですし。必ず波があると思うので。その波が来た時にいかに早く元に戻す、戻していけるかというのがメンタル面では大事かなと思うので。ピッチングの方はそういう状態かなとは逆に思いますし。もっともっといい状態に持っていけるように、工夫したいなと思ってます。

Q.悪い時を早く抜け出せるよう引き出しが増えている感覚はある?
A.引き出しは増えてるんじゃないですかね。結果的に同じような感じになっていても、何て言うんですかね、やり方の違いで早く行ける時もあればそうじゃない時もあるので。それはいっぱいやり方をこう経験して、持っていた方が、その引き出しは多い方がやっぱりいいんじゃないかと思います。

Q.きょうの試合は満足できるものだったか。

A.きょうはもう勝ったらいいなという。もうそれだけですし。守備もすばらしかったので、なんとかロースコアのゲームをものにできて、みんなやる気が上がってるんじゃないかと思います。

Q.プレーオフ争いをするのは楽しい?
A.そうですね、みんな気持ち入ってますし。ベンチでの熱気というのも、ここ最近でいちばんじゃないかと思うので。これがしっかりと続くように、1試合1試合頑張りたいなと思ってます。


この記事を書いた人

山本 脩太 記者 アメリカ総局記者。2010年入局。
高知局・広島局・スポーツニュース部を経て現所属。スポーツニュース部ではスキーや陸上を担当。アメリカ総局では大リーグを主に担当し、大谷翔平選手の取材に力を注ぐ。

金沢 隆大 記者 平成24年 NHK入局
広島局、大阪局を経て、スポーツニュース部。巨人担当。